【医師が解説】ボトックスとは？ ◆スタッフが顔のボトックスの施術を受けました◆ | Dr.の美容コラム | 横浜市都筑区・センター南の美容皮膚科

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2022.11.21【医師が解説】ボトックスとは？ ◆スタッフが顔のボトックスの施術を受けました◆

こんにちは、アンデュースキンケアクリニック院長の山崎です。

11月も後半に入り、秋から冬に移り変わろうとしていますね。朝に近所をランニングしているのですが、日の出もすっかり遅くなり辺りはまだ暗く冷え込んでいるので、冬がすぐそこまで近づいてきているなと感じています。

今回は当院で常に人気の施術「ボトックス」についてお話いたします。気になっていた眉間や額のシワを改善したい、最近笑うと目尻のシワが目立つ、など多くのご相談をいただきます。今回はスタッフの施術の様子なども合わせて、ボトックスとはどのようなものかをご紹介します。

１．ボトックスとは？

1-1.長い研究によって開発された薬剤

ボトックスは、ボツリヌス菌という菌によって生産される、タンパク質の一種「ボツリヌストキシン（A型ボツリヌス毒素）」を利用しています。ボツリヌス菌は自然界に多く存在し、1895年にベルギーで正式に発見されました。そこから長い研究を経てボツリヌストキシンは、アセチルコリンと呼ばれる神経伝達物質の放出を抑制し、筋肉を一時的に弛緩させる作用があることが分かりました。脳から出された「筋肉を動かせ」という信号をブロックして、筋肉を動かしづらくするのです。その作用を利用して、今日では様々な医療の分野で用いられています。菌や毒と聞くと怖いような気がしますが、研究をかさねた人体に有益に利用できる安全な薬剤です。

1-2. 眼科や神経内科で臨床をかさねた治療

筋肉の動きを一時的に緩めるというボトックスの特性を活かして、1977年に臨床に応用、眼科や神経内科で眼瞼痙攣、片側顔面痙攣などの治療に用いられています。その後、1980年代からボトックス注射として美容の分野でも広く利用され、今日では代表的な美容治療のひとつとなりました。当院でも、男性女性問わずご相談の多い治療です。

２．ボトックスの効果・適応部位

2-1. 額のシワ

おでこ（額）は前頭筋という薄い筋肉に覆われており、その筋肉が動くことによってシワが寄ります。目を大きく開けたり、眉毛を動かしたりと日常でもよく動かすことが多い筋肉です。面積が広く、シワが寄ると目立ちやすく、段々とシワが刻まれていきます。

2-2.眉間のシワ

眉と眉の間には皺眉筋（しゅうびきん・すうびきん）という筋肉があり、眉をひそめたりするとシワが寄ります。また、目が疲れていたり、目が見えづらい時などに無意識に動かすこともあります。眉間のシワが寄ると印象が良くないのではないかと悩まれ、ご相談にいらっしゃる方も多いです。

2-3.目尻のシワ

目の周りには眼輪筋という筋肉があり、笑ったりすると目尻にシワが寄ります。カラスの足跡と呼ばれることもあり、鳥の足跡のような形になることが多いです。また、目の周りは皮膚が薄く乾燥しやすいので、シワが刻まれやすい部位でもあります。

2-4.鼻根のシワ

眉間の少し下、鼻の付け根には鼻根筋という筋肉があり、顔をしかめたり、鼻に力を入れたりするときにシワが寄ります。私も花粉症の時期に鼻がムズムズすると無意識に動かしています。鼻に段々とシワが出来ていたら、もしかすると普段無意識にシワを寄せている可能性があります。

2-5.アゴのシワ

アゴにはオトガイ筋という筋肉があり、口を閉じている時に力が入ったり、筋肉が緊張するとシワが寄ります。アゴ全体にデコボコしたシワや、ぎゅっとしたようなシワが寄るため、梅干しジワと呼ばれることもあります。無意識にシワが寄っていることも多いため、ボトックスでの改善が人気です。

2-6.上口唇のシワ

口の周りには口輪筋という筋肉があり、口をすぼめたり、「うー」と発声したときなどにシワが寄ります。鼻の下にあたる部分で、ここにシワができると老けてみえるので改善したいというご相談が多いです。

2-7.エラの張り

表情筋によるシワの改善の印象が強いボトックスですが、シワ改善以外の治療も人気です。筋肉の緊張を緩めるという作用を利用して、筋肉の発達により張っているエラの改善が期待できます。睡眠中などに歯ぎしりや食いしばりをしていると歯科で指摘され、ボトックスを勧められた方もよく来院されます。

2-8.顔以外の部位

ボトックスは顔以外にも適応部位は多く、当院ではワキ汗の改善、肩こりや肩のラインの改善、ふくらはぎの張りの改善などの治療も行っています。

ワキやふくらはぎのボトックスについても、改めてブログで取り上げたいと思います。現時点では以下の説明ページにてご確認ください。

ボトックス(ワキ）　　ボトックス（ふくらはぎ）

３．実際にスタッフが施術をしました！

【施術の部位】

今回は、額・眉間・両目尻・鼻根のボトックスを行いました。まずは、実際にシワを寄せてみて筋肉の動きを確認し印を付け、適切な量の薬剤を注入していきます。シワの寄り方は人によって違うので、熟練した判断と手技が必要となります。また、スムーズにご覧いただくために注射シーンは3倍速再生になっています。

【施術に関するQ＆Aとビフォーアフター】

普段からボトックスを行っているスタッフですが、目尻と鼻根は今回が初めてということでした。スタッフのビフォーアフターと一緒に、よくご質問をいただく内容をご紹介します。

①額

Q.施術中の痛みはありますか？

A.大きな痛みはありませんが、やはり注射なので多少の痛みはあります。額は他の部位に比べて数か所多く注射しますが、注射自体は短い時間なので、「早く終わって...」と思っている間に終わっているとの感想をよくいただきます。

Q.施術後はどのような経過ですか？

A.ボトックスは顔の施術の場合、2～3日で段々効果が出てきて2週間程で安定します。私自身もボトックスを受けますが、シワが改善されると額を出すことも抵抗がなくなります。

②眉間

Q.施術後の副作用はありますか？

A.非常に細い注射針を使用していますが、まれに内出血が出ることがあります。眉間に限らずどの部位でも出る可能性はありますが、内出血が出た場合は1～2週間程で自然にひいていきます。

Q.施術後はどのような経過ですか？

A.今回のスタッフは普段から眉間にシワを寄せる癖があり、眉間の筋肉が盛り上がっていることを気にしていました。2週間程して効果が安定すると筋肉の盛り上がりが改善され、眉間のシワも寄らなくなり効果を実感できました。

③目尻

Q.初めて目尻を行うことになった経緯はなんですか？

A.普段は額と眉間のボトックスを行っているスタッフですが、笑った時の目尻のシワが気になるからボトックスした方が良いと他スタッフから助言されたようで、施術の必要があるか診察をしました。話しながら笑った時など、横から見ると目尻にシワが寄っていたので、今回一緒に施術をすることになりました。人から見える表情と鏡で見る表情は違うので、家族や友人に勧められたというご相談も多いです。

Q.施術中の痛みはありますか？

A.個人差はあると思いますが、目尻は痛みが弱かったという感想をよくいただきます。

④鼻根

Q.眉間と近い部位ですが、どんな違いがありますか？

A.今回のスタッフは最近鼻の付け根周辺に細かいシワが出来てきた事を気にしていました。診察したところ、無意識に鼻に力を入れているためのシワでした。眉間と鼻根は非常に近い部分ですが、別の筋肉の働きによってシワができるので、どちらを行えばよいか迷った場合などはお気軽にご相談ください。

Q.施術中の痛みはありますか？

A.個人差があると思いますが、強い痛みは感じないといった感想をよくいただきます。

今回のご紹介はここまでです。次回更新は１１月２８日（月）、「ボトックスがおすすめの方・ヒアルロン酸との違い・施術の流れ・頻度・注意点・まとめ」についてご案内いたします。

ボトックスの治療についてご興味のある方、是非お気軽にご相談ください。

最後までお読みいただきありがとうございました。今後も当院で人気の施術について情報を発信していきたいと思います。また、LINE公式アカウントでもお得な情報などを配信していますので、画面右下からLINE友だち登録をお願いいたします！

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ＰＲＯＦＩＬＥ

山崎　和紀（やまざき　かずのり）

杏林大学医学部　卒業
杏林大学医学部附属病院　勤務
名古屋大学医学部附属病院形成外科　勤務
静岡済生会病院形成外科　勤務
虎の門病院形成外科　勤務
東京西徳洲会病院形成外科部長就任
2018年アンデュースキンケアクリニック院長就任

日本専門医機構形成外科領域専門医
日本美容皮膚科学会正会員
サーマクール認定医

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